麻酔科学・臨床麻酔 _ 臨床麻酔
臨床麻酔と研究における
筋弛緩モニタリング
[ 臨床麻酔 ]
A 5 判・168 頁・定価 (本体 2,950 円+税) 2012 年 12 月 20 日発売
ISBN: 978-4-88003-870-4
筋弛緩薬の効果には個人差があり、客観的かつ確実に筋弛緩効果の発現,持続,回復の推移を評価するためには,筋弛緩モニタリングを使用したモニタリングが欠かせない.
本書は,これまでの筋弛緩薬に関する教科書とは一線を画し,筋弛緩モニタリングの原理と応用を中心に,臨床における筋弛緩モニタリングの利点について論じる.加速度感知型筋弛緩モニタについても,現在普及している TOF-ウォッチ ® の特徴,使用法について解説.臨床使用時に非常に有用な実践書!
目次
1 神経筋伝達の原理
1.1 生理学的原理
1.1.1 解剖学的原理
1.1.2 活動電位
1.1.3 アセチルコリン
1.1.4 シナプス後ニコチン性アセチルコリン受容体
1.1.5 シナプス前ニコチン性アセチルコリン受容体
1.1.6 骨 格 筋
1.2 薬理学的原理
1.2.1 非脱分極性筋弛緩薬
1.2.2 脱分極性筋弛緩薬
1.2.3 コリンエステラーゼ阻害薬
1.2.4 選択的筋弛緩薬結合薬
文 献
2 筋弛緩モニタリングの原理
2.1 神経刺激
2.2 刺激電極
2.3 刺激部位/測定筋
2.3.1 尺骨神経/母指内転筋
2.3.2 後脛骨神経/短母趾屈筋
2.3.3 顔面神経/眼輪筋あるいは顔面神経/皺眉筋
2.4 麻酔と関連する筋群
2.4.1 横 隔 膜
2.4.2 喉 頭 筋
2.4.3 腹 筋
2.4.4 外舌筋および口腔底筋
2.4.5 喉 頭 筋
2.5 刺激パターン
2.5.1 単 収 縮
2.5.2 四連刺激
2.5.3 ダブルバースト刺激
2.5.4 テタヌス刺激
2.5.5 ポストテタニックカウント
2.6 刺激反応の評価
2.6.1 簡易的神経刺激装置
2.6.2 定量式神経刺激装置
文 献
3 臨床応用
3.1 麻酔導入時の筋弛緩モニタリング
3.1.1 麻酔導入に適する筋弛緩薬
3.1.2 測定筋と刺激パターン
3.1.3 挿管にはどの程度の神経筋遮断が必要か?
3.2 筋弛緩モニタリングの術中応用
3.2.1 筋弛緩薬の蓄積
3.2.2 刺激パターンと測定筋
3.3 筋弛緩回復のモニタリング
3.3.1 残存筋弛緩の病態生理学的影響
3.3.2 残存筋弛緩の頻度
3.3.3 残存筋弛緩に関連した臨床的意義
3.3.4 刺激パターンと測定筋
3.3.5 残存筋弛緩の予防対策
文 献
4 加速度感知型筋弛緩モニタ
4.1 原 理
4.2 アクセログラフと TOF ガード
4.3 TOF-ウォッチ® モデル
4.3.1 TOF 比アルゴリズム
4.3.2 キャリブレーションモード
4.3.3 区域麻酔法における神経走行部位
4.4 TOF-ウォッチ®
4.4.1 短時間のセットアップ法
4.4.2 概 要
4.4.3 ボタンと画面表示記号のまとめ
4.5 TOF-ウォッチ® S
4.5.1 短時間のセットアップ法
4.5.2 概 要
4.5.3 ボタンと画面表示記号のまとめ
4.6 TOF-ウォッチ® SX
4.6.1 短時間のセットアップ法
4.6.2 概 要
4.6.3 ボタンと画面表示記号のまとめ
4.7 よくある Q & A 集
4.7.1 AMG は乳幼児にも使用できるか?
4.7.2 筋弛緩モニタリングは患者にとって痛いものなのか?
4.7.3 TOF-ウォッチ® 神経刺激装置を装着した際,何を観察
すべきか?
4.7.4 キャリブレーションは本当に必要か?
4.7.5 TOF-ウォッチ® 神経刺激装置を用いた筋弛緩モニタリングで
残存筋弛緩を防止できるか?
4.8 研究における AMG
4.8.1 科学目的への筋弛緩モニタリング:通常,麻酔科医は何に注意
すべきか?
4.8.2 加速度感知型筋弛緩モニタ使用にあたっての詳細事項
4.8.3 筋弛緩の作用発現と時間データを計測するための指針
結びの辞
文 献
索 引